MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

活動停止のニュースで東証一部銘柄が急落
「サザンショック」と芸能銘柄

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2008/05/20 11:07

サザン活動休止の報があった19日、アミューズ(4301)の株価は今年最安値の1795円までと大幅下落。始値1920円から201円減の1819円で取引を終えている。なお出来高は357400株。先週末(5月16日)の終値は2020円、出来高47400株を考えれば、この日の動きはまさに「サザンショック」といってもおかしくない。いやはや、なんとも……。

サザンオールスターズ活動停止。芸能ニュースの思わぬ影響とは?

 5月19日、各メディアをにぎわせたのは、次期首相候補や株価に関するものではなく、とあるバンドにまつわるトピック。そう、サザンオールスターズの無期限活動休止に関するニュースだった。

 1978年に「勝手にシンドバッド」でデビュー以来、日本の音楽トップシーンを走りに走り抜けてきたサザン。30周年を迎えた今年は、8月に2年ぶり53作目のニューシングル発売、さらには日産スタジアムでライブ「真夏の大感謝祭」を4daysで敢行と精力的に活動するも、2009年以降は無期限で活動休止すると発表。

 メンバーは解散を否定したものの、四半世紀以上も活躍を続けるモンスターバンドから突然の知らせに日本中が驚いた(とはいえ、メンバーもいまや50代。少しくらい休んでもバチは当たらんだろう)。

 サザン活動休止のトピックを取り上げたのにはワケがある。というのも、サザンの活動いかんで、とある東証1部上場企業の株価が大きく左右するからだ。

 その名は、「アミューズ」(4301)。

 サザンをはじめ、福山雅治、ポルノグラフィティ、Perfumeといった人気ミュージシャンや、上野樹里、小出恵介など若手俳優を擁する大手プロダクションだ。事業内容はアーティストマネージメントにとどまらず、近年は映画製作等のメディアビジュアル事業、CDやDVD、着うた(Ⓡ)配信等のコンテンツ事業も手がける。

 このアミューズ株だが、なんとサザン活動休止の報があった19日、今年最安値の1795円までと大幅下落。始値1920円から201円減の1819円で取引を終えている。なお出来高は357400株。先週末(5月16日)の終値は2020円、出来高47400株を考えれば、この日の動きはまさに「サザンショック」といってもおかしくない。いやはや、なんとも……。

 ちなみにアミューズ、今月13日に2008年3月期の決算発表を行っている。それによると、営業収入は前年同期比4.9%減の23,684百万円も、営業利益112.1%増の1,200百万円、経常利益112.9%増の1,204百万円、当期純利益にいたっては、214.5%増の582百万円と増益を記録している。

 増益の要因として同社が挙げたのは、アーティストマネージメント事業の好調。桑田佳祐、ポルノグラフィティなど看板タレントのコンサート収入、俳優の岸谷五郎、寺脇康文が主宰する「地球ゴージャス」などの舞台公演収入、これらに関連するグッズ販売収入が貢献した。CD発売に関しても、所属アーティストの活躍以外に、連結子会社のアミューズソフトエンタテインメントと双方で企画・製作に携わった「おしりかじり虫」がヒット、4年ぶりに福山雅治が連続ドラマに出演、若手アーティストの露出も増えたこともあり、宣伝費等のコスト増加で営業収入は前期比2.5%減して11,766百万円も、営業利益は13.9%増の1,703百万円になった。これに加え、メディアビジュアル事業においては、DVD販売の好調などから、営業利益119百万円(前期は419百万円の営業損失)、ただし、コンテンツ事業においては、音楽CDやDVDのセルパッケージの縮小も影響して、営業利益は369百万円(前期比13.7%減)と、足を引っ張る格好になった。

 このような、アミューズの業績。今期に関してはサザンが活動するから期待できるにしても、その先となる2010年3月期はどうなるのか……不安は隠せない。市場もそれを敏感に感じたからこそ大きく売られたのだろう。ところで、桑田佳祐は昨年、ソロ活動を幅広く展開。シングルCDのみならずDVDも発売、多数のテレビCMにも出演した。まさに、馬車馬のような働きだったのだが、それも事務所と協議のうえか? 活動休止までに、ある程度の利益を事務所にもたらすためだったのかもしれない。

 自由に見えるアーティストも、事務所の屋台骨ともなると「大人の事情」が付きまとうのかも。


  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5