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後期高齢者医療制度は何が不安?
いまこそお金と人生を見直すとき

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2008/06/10 12:00

 医療問題は人の命にかかわるだけに、何かあればマスコミは大騒ぎ。4月から導入された後期高齢者医療制度は、政府バッシングに最適だったのか、ひと騒動でしたね。ただ、あまりにもお金と生きることが直結してはいないでしょうか。ちょっと頭を冷やして、考えてみましょうよ。

医療問題、ちょっと冷静に考えましょ

 「わが国の医療に安心できますか?」と聞かれたら、なんと答えたらいいでしょう。かといって、なにかにつけて先進諸国の医療レベルを引き合いに出し、わが国のそれの劣悪ぶりをいとも簡単に云々するのは問題です。

 先進諸国はどこも、ホーム・ドクター制が浸透しています。オピタルと呼ばれる公立の大病院もありますが、ここに患者がじかに行って診察を請うケースは稀です。待合室に初診の病人がひしめく光景もありません。とはいえ勤務医と看護婦さんについては、フランスも例外ではなく、劣悪な労働条件に対する抗議デモが頻発しているのが現状です。

 フランスの場合、ホーム・ドクターはわが国の開業医に相当する、個人経営のお医者様。俗にいう町のお医者様で、私たちが家族でお世話になっていたところは、その先生のほかに、お医者様が2人と受付のマダムだけでした。評判のいい先生に、予約が集中するのはどこも同じですね。町のお医者様の規模を超えた大きな民間病院は、クリニックと呼ばれ、入院設備があります。

医は仁術
医は仁術

 ホーム・ドクターもクリニックも、受診の際に診察料を患者が立て替えて支払い、健康保険でカバーする金額が後に還付される仕組みです。旧植民地からの出稼ぎ労働者など、立て替える余裕のない人たちのためには、無料の保健所が用意されています

  大病院のお世話になるか否かを決めるのは、患者ではなくお医者様。医は仁術という儒教的な言葉が、意外やフランスのお医者に当てはまると思います。

 難しい問題を手短に申し上げて僭越ですが、フランス人は医療に不安を抱いていません。というのも、医療イコールお金という図式がないからにちがいありません。お金がある人もない人も、平等に医療を受けられるわけです。それに比べ、わが国のマスコミは少々騒がしく、ご年配の方の不安をあおっているようですね。


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