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【起業】昭和2年築の古民家カフェを夫婦で経営
地元密着で自らアート発信の場を作る方法

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2008/06/30 09:00

今回は、東京の下町 東向島で古民家カフェを運営する柳澤明子さん夫婦のお話です。演劇活動を通じて下町の魅力を知り、東向島に移り住んだという柳澤さん。地元密着型でその土地を深く理解し、カフェで自ら「表現する場」を作り、さまざまなアートを発信し続けています。【バックナンバーはこちら】

昭和2年築、古民家カフェ『こぐま』を夫婦で営む

 東京の下町、東向島にある「鳩の街通り商店街」にある古民家カフェ『アート&カフェこぐま』。2006年11月、山中正哉さん、柳澤明子さん夫婦が、昭和2年築の薬局だった長屋をカフェに改装した。昔ながらの店が並ぶ商店街を歩くと、『こぐま』の看板が見えてくる。表には「化粧品 クスリ」と、薬局だった頃の面影が残る店のガラス戸を開けると、そこには、柔らかく居心地の良い空間が広がっていた。

 演劇パフォーマンス団体『トリのマーク(通称)』を主宰者でもある2人が、東京の下町、東向島にカフェを開こうと思ったきっかけは、向島地区で行った演劇公演だったという。今回は、店主の柳澤明子さんにお話を聞いた。

 柳澤さんは高校卒業後、大学の演劇学科に進んだ。「昔から小説が好きでした。本を書く側よりも、その中に出てくる登場人物になりたいと思っていました」。

 大学卒業後、編集プロダクションに勤務しながら演劇活動を行い、平日は19時30分から稽古場に行き、週末も演劇に情熱を燃やしたという。20代半ば、演劇を続けることに疑問を感じ、1年間活動を休止したこともある。休みながら思ったことは「でも、やっぱり演劇がやりたい!」ということだった。

「場所の記憶とつながる演劇活動」を開始

 そして1991年、「演劇をとことんやってみよう」と覚悟を決めて活動を再開し、山中正哉さんと演劇パフォーマンス団体『トリのマーク(通称)』を結成。池袋の文芸座で『私の影が月に映る』を旗揚げ公演し、その後も小劇場を借りて公演した。

 転機が訪れたのは1994年、豊島区重要文化財 雑司が谷旧宣教師館に出会い、「場所の良さをそのまま活かし、ここを舞台にした演劇がしたい」と、翌年、そこで公演を行ったことだった。その場所が持っている記憶、そこにかかわる人々、そこからイメージすることを題材とし、事実、フィクションを織り込み、山中さんが脚本を書いた。

 それ以降、表参道の同潤会アパート、三鷹市にある山本有三記念館、全国各地の庭園、民家など、「ここで演劇をやりたい」という場所を見つけ、その土地や歴史から発想する演劇作品を創作し、公演を行っている。


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