投資家心理不可解なり
さて、お買い物に出かけたときのことです。冷凍ケースに入ったお魚や野菜、あるいはウィンドウ越しに飾られた洋服に、普段よりも安い値札が付けられていることに気がつきました。
この時、前から欲しかったものであれば、喜び勇んでご購入されることでしょうし、あるいは、必要のない場合であっても衝動買いをされてしまったご経験をお持ちの方もきっと少なくないでしょう。同じ商品であれば、誰しも「高い」よりは「安い」方が嬉しいにきまっていますからね。
ところが、世の中にはその値段が「安い」時よりも「高い」時の方が人気を集める不思議な商品が存在するのです。
それは、株式や投資信託などの価格が変動する金融商品です。
株式市場における投資家の心理と行動は誠に不可解で、従来の経済学やマーケティング理論では説明できないほどに実際の人間は非合理に思考し振舞います。
「株式市場には常に恐れと貪欲という二つの病気が蔓延している」と語ったのはウォーレン・バフェットですが、株式市場が上昇を続けると、投資家はそれが永遠に続くかのような錯覚に陥っていつまでも買い続けようとし、暴落に見舞われるとそれが奈落の底まで落ちるのではないかと、その恐れから安値で売り叩いてでも逃げ出そうとします。
車や洋服、日用雑貨でも家庭電化製品でも、わざわざ高くなってから買おうとする人はいないはずなのに、なぜ株式や投資信託などは安いときに買わないで、高くなってしまってから買うのでしょうか。嗚呼不可解哉、投資家心理。
自分よりバカがいる限りは必ず儲かる(?)株式市場
株式市場の過熱度合いを測るバロメーターとして役に立つものがあります。