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サラリーマン法人化は社員も企業も幸せにする

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2008/09/04 09:00

 サラリーマンでありながら法人化するメリットは社員側だけではなく、会社側にとっても人件費や社会保険料、そして消費税など経営の負担になる費用が軽減できる。いま人にも企業にもやさしいサラリーマン法人化が注目されている。(バックナンバーはこちら)

社員側にも企業側にもメリットがないと導入できない

 これまでの連載では、サラリーマン法人がいかにビジネスマンにとって利益があり、将来的に有望かを説明してきました。これを読んでいただいたビジネスマン、特に30歳代の方から多くの反響や指示を頂き、とても感謝しています。

 ここで、もう一度サラリーマン法人化についておさらいをしておきましょう。
「サラリーマン法人化」計画とは、会社から「給与」ではなく、仕事の対価として「業務委託費」という名目で報酬を得たうえで、自ら社長として自分の給与を決定しようというものです。いろいろな工夫によって、社会保険料や所得税も少なくできるので、手取金額がアップできるし、現在の勤務状態はまったくそのまま変わらず会社に席をおけるという、ありがたい制度です。

 ただ問題は、企業で仕事に従事するビジネスマンだけに利益があっても、働かせる側、つまり企業側にメリットがなければ、導入することは困難です。企業として利益を上げることがいちばんで、他のどんな条件よりも優先します。

 ですから、今回のサラリーマン法人化のような、これまでに類を見ない制度を導入しようとする際には、それがどのくらい会社にとってメリットがあるかを判断して決定されます。この制度が従業員側だけにメリットが片寄り、企業の経営にしわ寄せがくるようなら、排除されることになるでしょう。

 ですから、会社側を説得する、つまり会社側を納得させる要素が必要です。これが、今回のテーマになっているサラリーマン法人化の会社側のメリットについてです。これが理解できれば、会社側を上手に説得できるし、自分に有利な条件も引き出せるきっかけにもなります。

 それでは、これからじっくり説明していきましょう。

社会保険料の増大は企業にとってハイリスクな問題

 企業側にとって、現在いちばん負担になるのは、従業員の社会保険費です。通常は健康保険や年金の費用を、従業員と折半して国庫に納めていますが、固定費として企業の経営にとって、重くのしかかっています。

 そのうえ高齢化社会を迎えて、医療費は増額の一途をたどり、年金保険料も増える一方で、少子化による税金や社会保険料の徴収額が減っていきます。そうすると、政府は国庫がこれまで以上に圧迫されることを予想して、その負担を企業と国民に肩代わりさせようとしています。

 会社員なら、天引きで取り逃すことなくしっかり安定的に徴収できますし、折半する企業は税務署に経営状態などを把握されているので、逃れるわけにはいきません。

 また2004年の年金改革も企業とその従業員にとっては負担を増加させました。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 高橋 節男(タカハシ セツオ)

    1949年生まれ。1984年に税理士登録をして、有限会社エムエムアイを設立。1988年に株式会社に変更して、税務・財務・経営にかんするコンサルティングを主な業務とする。
     税理士法人エムエムアイ、ちょうぼ倶楽部、楽天MMI-eshopなどのグループ会社の代表責任者としてエムエムアイグループを統括。個人の確定申告から中小企業の決算作業や経営のアドバイスなど、あらゆる顧客のニーズに応えている。
     また税金や経理について関心の高い人向けに、「Dailyコラム」を毎日、メールで配信中。税金や経理の知識だけでなく、年金問題など一般的な経済のキーワードもわかりやすく解説していると好評を博している。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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