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勝ちグセがつくまで株価は見るな

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黒岩 泰[著]
2008/09/18 09:00

 「負けることは決して望ましいことではないが、将来の利益ために必要な損失だ」。そう信じて個人投資家は、ロスカットを繰り返し、負け癖がついてしまっている。今回は、負け癖の克服方法をテーマに取り上げる。【バックナンバーはこちら】

「ロスカット神話」を妄信していませんか?

 今回のテーマは「負け癖」。個人投資家の悪いクセとして、「負け癖」が挙げられる。自分が売買すると、常に株価が逆に動く――そう思い込んでしまい、すぐにロスカットしてしまうのだ。最近の株式指南本などでは、このロスカットの重要性が説かれている。「儲けるためには、ロスカットがすべて」と誇張しているものもあり、個人投資家が洗脳されている部分があるのだ。

 しかし、よく考えてほしい。ロスカットというのは、そんなに必要なものなのか。ロスカットさえしていれば、本当に安全なのだろうか。――そんなことはないだろう。それは、5%のロスカットを10回連続で行ったら、どうなるか計算したら、すぐにわかるはずだ。仮に、全資産を同一銘柄につぎ込んだとして、「0.95の10乗(5%のロスカットを、10回繰り返したという意味)」は59.87%。つまり、4割も資金を目減りさせてしまうのだ。

 この「ロスカット神話」によって、個人投資家は負けやすくなっている。ある一定以上の損失を被った場合、実現損を出すことを「美徳」と考えているからだ。「細かい損であれば、いつかは取り返せる」――そう信じて疑わないのである。

 しかし、実際のトレードでは「塵も積もれば山となる」なのである。細かいロスカットの積み重ねが巨大な損失を発生させ、取り返しがつかなくなるのである。そして、その損失を作り出しているのが、冒頭にも述べた「負け癖」である。「負けることは決して望ましいことではないが、将来の利益ために必要な損失だ」と割り切っているのだ。

 ただ、このような行為を繰り返していると、本来儲かる銘柄を買っていても、損をしてしまうことになる。株価の乱高下に振り回されて、結局、ロスカット水準に抵触。その後、急騰するにも関わらず、損失を確定しまうのだ。これでは、何のために株式投資をしているかわからない。


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