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【情報収集術】第14回
株式の世界に存在する「年間スケジュール」

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2008/09/26 09:00

 年中行事があるように、株式の世界にも1年間のスケジュールに基づく波があります。今回は、投資家の1年間から見た資金の流れ方についてお話しします。マーケットにいる投資家の動きを知れば、株価の大まかな傾向も予測することができます。

9月に下がっても、がっかりするな

 前回はプロの投資家の1週間の動きを知ることで、効率的に投資する方法についてお話ししました。週明けと週末では決まった動きになりやすいのと同様、1年間のそれぞれの月にも独特の動きがあります。明るくなりやすい月と毎年なんとなく暗い月があり、それを知っているかどうかで株価の動きも予測しやすくなるというわけです。

 特に9月は、日本でも米国でも負け続けの、「波乱の月」です。バブル崩壊以降、勝率が極めて低い、年間の最悪期なのです。

 下の星取り表を見てください。過去48年の9月の日経平均は、見事に真っ黒です。

 この理由は追々明らかにしますが、私、藤本がとりあえず言えるのは、
「9月に下がってしまっても当たり前のようなものだから、そんなにがっかりしないように」
ということ。

 米国S&P500指数の星取り表でも、2000年から2007年の9月は、真っ黒なのだそうです。ということは、初心者は、9月の月初には株式投資を始めないほうがいいかもしれませんね。

3月決算が「波乱の9月」を招く

 それでは、なぜ、9月はこんな波乱の月となってしまうのでしょうか?
 理由はいくつかありますが、1つに日本には3月決算の会社が非常に多いことが挙げられます。つまり、日本の株式市場では、3月決算の銘柄が一番多いということ。

 この視点で、9月は「どんな月になるのか」と考えると、「中間決算期末が一番多い月」であるといえます。
企業の立場から考えてみましょう。

 今年度が半分終わろうとしているところで、「どうやら今期の業績は、ちょっとヤバそうだ」となったとき、企業はどうするのかというと、9月中旬の段階で、「業績予想は下方修正しておこう」と考えます。もし、企業業績が極端に悪化していれば、間違いなく大幅な下方修正をすることでしょう。

 明らかに悪化とまではいかなくても、「なんだか先行きがあやしそうだ」くらいの状況ならば、強気な業績予想のまま決算が出た時にガクンと下がってしまうダメージを食らうよりは、先に「ちょっと危ないかも」とエクスキューズしておいて、「思ったより悪くなかった!」となるほうが、よいに決まっています。

 業績予想が下方修正されているのに、株価が上がるということはほとんどあり得ませんから、9月の日経平均下落につながるというわけです。今、日本では四半期決算が普通になっていますから、9月ほどではありませんが、同じ理由で3・6・12月も売られがちになります。

9月はレポートを書くのに忙しい!

 一方、投資家はどうなのか、ということについても考えてみましょう。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 藤本 誠之(フジモト ノブユキ)

    「相場の福の神」とも呼ばれている人気マーケットアナリスト。関西大学工学部卒。日興證券(現日興コーディアル証券入社)、個人営業を経て、機関投資家向けのバスケットトレーディング業務に従事。日興ビーンズ証券設立時より、設立メンバーとして転籍。2008年7月、マネックス証券から、カブドットコム証券に移籍。2010年12月、トレイダーズ証券に移籍。2011年3月末同社退職 現在は、独立してマーケットアナリストと活躍。多くの投資勉強会においても講師としても出演。日本証券アナリスト協会検定会員。ITストラテジスト。著書に『ニュースを“半歩”先読みして、儲かる株を見つける方法 』(アスペクト)など。個人アカウント@soubafukunokamiでつぶやき始めました

     

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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